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人生最悪の1時間 [結婚生活もろもろ]

2月4日、午前2時過ぎ。
眠っていた私の枕元で、スマートフォンが震えた。

どうせ酔っ払った夫からだろう、と思って画面を見たら
義母からだった。

「◯◯(夫)が交通事故に遭って
ICUにいるらしいからすぐに行って」と。

一瞬、何を言われたのかわからなかった。

それでも「どこの病院ですか?」と聞き返し、
子どもたちを起こさないように寒いリビングに降りて
メモをとろうとしたら、
家の電話が鳴った。

義母の電話を一旦切り、家の電話をとった。
「◯◯救命救急センターです」
家の電話番号は本人に聞いたとのことで、
ああ、意識があるんだなと思った。

すぐに来るように言われたので、
9歳と4歳の子どもがいますが連れて行った方がいいですか?と聞いた。
子どもたちはICUには入れないので
できれば連れて来ないようにと言われて、
ああ、瀕死の状態ではないんだなと思った。

義母に電話して、場所をネットで確認すると、
自宅から車で1時間くらいの場所だった。
急いで着替えながら、
翌日着る服をちゃんと用意しておいてよかったと思った。

子どもに置き手紙を書き、上の子を起こして声をかけ、
出る直前にまた義母から電話。
高速に乗るのは危ないかもしれないし、
タクシーの方がいいかもとのこと。
もともと下道で行くつもりだった。

近くの自販機で温かいミルクティーを買い、
ナビに住所を入れて、出発。
午前2時半の国道は空いていた。

高速に乗らなかったのは、私まで事故ったら困るのと
途中で病院から電話があってもとれないと思ったからだった。

暗い、知らない道を走りながら、
落ち着いて、大丈夫、と何度も何度もつぶやいた。
何度も何度も、携帯の着信を確認した。
時折、未亡人になった自分が頭の片隅をよぎるけど、
慌てて振り払った。

この運転中が、
人生最悪の1時間だった。

でも、不思議と「嫌な予感」はしなかった。
大丈夫だと根拠もなく信じていた。

1時間後、病院に到着。
駐車場に車を停めて、小走りで受付へ。
名乗ると、すでに処置が終わったと言われた。
心底ほっとした。

待ち構えていた警察のひとたちと少し話して、ICUへ。
私よりも若いお医者さんが症状と処置を説明してくれた。
命に別状はないということで、
心底ほっとした。

人生で初めてICUに入って、なんかドラマみたいだなとぼんやり思った。
個室の処置台に横たわる夫を見たら、
心底ほっとして、泣けた。
生きててよかったと何度も何度も言った。
差し出された手を握ったら、温かかった。
ほんとに、生きててよかった。

すぐに義母に電話した。
悲しませずに済んで、ほんとによかった。

色々と手続きや話をして、
4時半過ぎに病院を出た。
帰り道は行きとまるで違う気持ちだった。
違っていて、ほんとによかった。

5時半、自宅に到着。
義母にまた電話して、パジャマに着替えて
そっと寝室へ。
何事もなかったようにすやすやと眠る子どもたちを見て、
心底ほっとした。

二人の手を握って、
その温かさを感じながら目を閉じた。
眠れなくても、少しでも身体を休めるために。

大丈夫。
人生最悪の1時間は過ぎた。

生きててよかった。

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